抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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・災害や事故などが起こった緊急時の人間行動について,調査・実験などに基づく研究,研究をまとめて検討した文献等を中心に議論するとともに,日本の事例を紹介。
・2つの航空機事故の事例を踏まえて,パニック「神話」が災害対応にあたる人々と災害当事者の両方にネガティブな影響をもたらし,神話の予断によってパニックの可能性を高めることを指摘。
・緊急時に人々がなかなか避難しない問題を取り上げ,理由として,人々が直ちに情報を信じないことと情報の正しさの確認が関連することを論考。
・緊急時に出現する慣れ親しんだ行動を具体的に提示し,これらの行動は,Zajoncのドライブ理論で説明でき,人々が慣れ親しんだ行動を続けようとすることは「正常化の偏見」であることを指摘。
・「安全な社会」のパラドックスとして,「リスク・ホメオスタシス理論」を取り上げ,人々のリスクの受容水準を下げなければ,技術的な対策をしても被害が減じないことを述べ,リスクの受容水準を下げる努力の必要性を論考。
・緊急時には,反社会的行動や略奪等よりも利他的な行動が活性化されると考えられる等,緊急時における人間行動への理解を深めておくことの重要性を論述。