抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ミューオンは,第2世代の荷電レプトンです。その基礎的な性質を調べることで,素粒子標準理論を超える物理法則を探ることができます。我々は特に双極子能率に注目し,精密測定することで標準理論の予測からのズレを検証します。BNLで行われたE821実験はミューオンの異常磁気能率(g-2)を0.54ppm(parts per million,100万分の1の相対不確かさを意味する)という高精度で測定し,標準理論の予想値よりも約3σ大きい値を報告しました。これは標準理論のほころびを示しているのでしょうか。フェルミ国立研究所ではBNLの実験装置を再利用して測定が再開されようとしています。一方J-PARCでは全く新しい実験手法を用いてミューオンg-2の値を精密測定するとともに,電気双極子能率(EDM)を世界最高感度で探索する実験を準備しています。本稿では,その物理背景と実験技術の概要について紹介します。(著者抄録)