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J-GLOBAL ID：201702272650446408   整理番号：17A1407182

メチル水銀のBeWo細胞への取込は輸送系Lアミノ酸トランスポータであるLAT2-4F2hcに依存している

Methylmercury Uptake into BeWo Cells Depends on LAT2-4F2hc, a System L Amino Acid Transporter

著者 (7件)： BALTHASAR Christina (Medical Univ. Vienna, Vienna, AUT) ,  STANGL Herbert (Medical Univ. Vienna, Vienna, AUT) ,  WIDHALM Raimund (Medical Univ. Vienna, Vienna, AUT) ,  GRANITZER Sebastian (Medical Univ. Vienna, Vienna, AUT) ,  GRANITZER Sebastian (Karl Landsteiner Univ. Health Sci., Krems an der Donau, AUT) ,  HENGSTSCHLAEGER Markus (Medical Univ. Vienna, Vienna, AUT) ,  GUNDACKER Claudia (Medical Univ. Vienna, Vienna, AUT)
資料名： International Journal of Molecular Sciences (Web)  (International Journal of Molecular Sciences (Web))
巻： 18  号： 8  ページ： WEB ONLY  発行年： 2017年08月 
JST資料番号： U7038A  ISSN： 1422-0067  CODEN： IJMCFK  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： スイス (CHE)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 有機水銀化合物であるメチル水銀(MeHg)は,胎児脳を標的としうる。しかし,この毒物の胎盤細胞への取込に関しては,理解が十分に進んではいない。MeHgは,システイン等のチオールSを含む分子に強く結合する。このMeHg-L-システインは,メチオニンと構造が似ている。輸送系Lは,ロイシンやメチオニン等の必須アミノ酸の胎盤輸送に重要な役割を果たしているため,著者らは,この輸送系Lは,胎盤を通したMeHg-L-システインの輸送も行うと仮定した。本研究では,トランスウェル分析およびsi-RNAによる遺伝子ノックダウンを用いて,メチル水銀および三重水素化したロイシンとメチオニンの絨毛腫瘍細胞系統BeWoへの取込を調べた。アミノ酸輸送系Lである(LAT)2と4F2細胞表面抗原重鎖(4F2hc)の発現をそれぞれ低下させることにより,非ターゲットsiRNAで処理したコントロールに比べ,[³H]ロイシンのBeWo細胞中の濃度は大きく低下した(p<0.05)。LAT2発現低下により[³H]メチオニンの取込みは低下し,4F2hcサイレンシングにより,メチル水銀の取込も低下した(双方とも,p<0.05)。これらの結果は,この金属の胎盤への取込みにおける輸送系Lの重要な役割を示唆している。水銀,ロイシン,およびメチオニンの細胞内蓄積を比較すると,以下のことが仮定できる。すなわち,(1)MeHgは,輸送系Lアミノ酸トランスポータにより輸送される。(2)輸送系Lは,アミノ酸とMeHgを,主に,栄養芽層の先端膜において取込んでいる。これらの発見により,なぜ,鉛やカドミウム等の他の重金属とは異なり,水銀が効率的に胎児の血液に輸送されるのかが説明できると思われる。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： 腫瘍細胞 ,  培養細胞 ,  *膜タンパク質 ,  *有機水銀化合物 ,  脳 ,  胎盤 ,  siRNA ,  遺伝子ターゲティング ,  三重水素化 ,  栄養芽層 ,  *取込 ,  脂肪族アミン ,  チオール ,  脂肪族カルボン酸 ,  含硫アミノ酸 ,  第一アミン ,  分枝鎖アミノ酸 ,  スルフィド
準シソーラス用語： BeWo細胞 ,  アミノ酸トランスポータ ,  胎児脳 ,  遺伝子ノックダウン法 ,  4F2hc ,  LAT2 ,  *輸送系Lアミノ酸トランスポータ

分類 (2件)： 細胞生理一般  (EF02010S) ,  水銀とその化合物  (SB05023Z)

物質索引 (4件)： メチル水銀 ,  L-システイン ,  ロイシン ,  メチオニン

タイトルに関連する用語 (8件)： メチル水銀 ,  BeWo細胞 ,  取込 ,  輸送系 ,  Lアミノ酸 ,  トランスポータ ,  LAT2 ,  4F2hc