抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
ソフトウェア品質の良否に影響する要因は,通常単一ではない。要因の一つとしてCMMIで示される開発組織の能力があるが,アセスメント結果のみからキーとなる要因を探り当てることは難しい。ソフトウェア品質を効率的に向上させるためには,各成熟度レベルにおいて,実績データを基に分析した結果を含めて考察する必要がある。本論文では,商用ソフトウェア開発プロジェクト522件のデータを対象に,成熟度レベル別に分類木を構築し,有意差検定と相関分析を組み合わせてソフトウェア品質の良否に影響する要因を複合的に分析した。その結果,成熟度レベル1では開発規模,上工程バグ数/KL,及び上工程バグ摘出率が良否を分ける要因と示された。成熟度レベル2では開発規模とテスト工程バグ数/KLが要因と示され,開発規模は成熟度レベル1の約4倍の境界値となった。成熟度レベル3では有意差検定の結果からテスト工程バグ数/KLが主たる要因と示された。成熟度レベル3では,テスト後半にバグが残存している場合にテスト工数が十分にかけられずに出荷後の品質が悪くなる傾向が確認された。(著者抄録)