抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,沸騰熱伝達とCHF性能に関する研究のレビュー(29件)に続いて,大気圧および飽和条件で,SiO
2ナノ流体を用いて,核プール沸騰熱伝達の実験が行われた。実験装置は,SiO
2ナノ粒子(粒径50~943nm,平均粒径414nm,体積濃度0.01~0.1%)を含むナノ流体を充たした,Pyrexガラス製鉛直円筒容器(直径100mm)の底面に,球面頂部を有する銅製テストサンプルをリングヒータで加熱した。銅製サンプルブロック内に埋め込んだ熱電対で,温度が測定された。約7000秒までの加熱実験により,表面過熱温度が,最初にオーバーシュートして低下し,その後に漸増し,第二のピーク(遷移と膜沸騰の開始による)が200Kを超えた後,急減する様子を示した。実験結果は,ナノ粒子体積濃度の増加と共に,臨界熱流束(CHF)は,45%まで改善されることを示す。沸騰面からの,原子間力顕微鏡画像は,ナノ流体プール沸騰実験の間に,加熱面にナノ粒子が堆積することを示した。アクティブ核出箇所の減少と,加熱面の近くの,多孔質構造中のブロックされた蒸気による,過剰熱抵抗のために,沸騰HTCが劣化することがわかった。表面濡れの改善が,CHFの増加を生じ,沸騰面の特性変化が,ナノ流体沸騰性能の変化の,主原因であると結論できる。