抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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センター試験など大学入試試験レベルの短答式記述試験の自動採点および人間による採点を支援する実用可能なシステムを目指して,その試作および実装をした。自然言語におけるテキスト間の同義や含意,推論を公的な試験に採用するほどの精度はこの数年では不可能であるという判断のもとに,採点は設問ごとに作題者が用意した「採点基準」に従いシステムがある程度の精度をもった採点計算(自動採点)を基本とし,その結果を人間が確認・修正できるものとする。システムは「(予め用意された)模範解答」と「(被験者の実際の)記述解答」との(ある程度の)意味的同一性や含意性を判定するほか,プロンプトと呼ばれる素材文と解答文との意味的近似性なども考慮する。また採点結果は多値分類であることから,自然言語処理でしばしば用いられているサポートベクターマシンではなく,多くの予測変数において有効に機能するランダムフォレストによる機械学習分類を使う。試作システムはLinux上でのWebシステムとして動作する。大学入試の模試として実施された社会科の記述式問題8題に対して,3-6点の配点の場合にシステムの提示する自動採点と人間の採点を比較すると,高度な意味的判断の要さない大半の設問においては,おおよそ7割から9割が1点差に収まっている。(著者抄録)