抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,最期まで笑顔で住み続けられるまちづくりに関し,柏プロジェクトの実践を通して報告した。先ず,超高齢をどう受け止めるかに関し,今私たちは,人生90年時代を迎えつつあること,本稿では,大都市圏の高齢化の最前線地域でもある千葉県柏市における柏プロジェクトの実践を通して,地域包括ケアシステムの展望について述べること等を報告した。次に,地域包括ケアに関し,「地域包括ケア」とは,30分程度の範囲内で駆けつけられる日常生活圏単位に,「予防」「住まい」「生活支援」「介護」「医療」がシームレスかつ包括的に確保され,できる限り元気で,弱っても安心して最期まで住み慣れた地域で住み続けられるようにするという概念であること等を報告した。更に,地域包括ケアの見える化を目指す柏プロジェクトに関し,東京大学高齢社会総合研究機構は,都市の高齢化の最前線の一つといえる千葉県柏市で,柏市,UR都市機構(都市再生機構)とで研究会を作り,約5年間を目途として,柏市行政を中心に据えて,「柏プロジェクト」として地域包括ケアの見える化に取り組んできたこと,在宅医療を含む多職種連携,地域包括ケアのモデル的拠点の整備について報告した。最期に,生きがい就労そして介護予防,生活支援の展開に関し,柏プロジェクトでは,生きがい就労に取り組んでいること,今後は独り暮らしが高齢者世帯の主流になるなかで,見守り,相談,困りごとへの対応という生活支援が重要となること,長高齢人口減少社会への対応の基本は,総合的な視点に立ったまちづくりであり,まずもって地域包括ケアを着実に推進することが鍵であること等を報告した。