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J-GLOBAL ID:201702274416275687   整理番号:17A0051452

インフルエンザポリメラーゼとPol II CTD間の必須な相互作用の構造基盤

Structural basis of an essential interaction between influenza polymerase and Pol II CTD
著者 (11件):
資料名:
巻: 541  号: 7635  ページ: 117-121  発行年: 2017年01月05日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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インフルエンザポリメラーゼ(FluPol)は,サブユニットPA,PB1,PB2からなるヘテロ三量体で,一本鎖のウイルスRNA(vRNA)ゲノムの8つの分節それぞれにある保存された5′末端,3′末端(「プロモーター」)に結合し,感染細胞の核内でvRNAの転写と複製を行う。ウイルスmRNAを転写するために,FluPolは細胞のRNAポリメラーゼII(Pol II)に結合することによって,Pol IIの新生転写産物から5′キャップを持ったプライマーを手に入れる。今回我々は,Pol IIのC末端ドメイン(CTD)模倣ペプチドと結合したコウモリA型インフルエンザウイルスのポリメラーゼの共結晶構造を決定した。この構造から,ポリメラーゼのPAサブユニットに2か所の別個のホスホセリン-5(SeP5)結合部位があり,CTDの7アミノ酸反復配列を計4個収容していることが明らかになった。SeP5と接触する塩基性残基(PAのK289,R454,K635,R638)に変異を導入した組換えポリメラーゼは,in vitroでCTD反復配列との結合が弱くなったものの,キャップを持つプライマーを利用する場合(転写)もプライマーを利用しない場合(複製)も固有のRNA合成活性に影響はなかった。一方,細胞を利用したミニゲノムアッセイでは,同じ変異導入によりポリメラーゼ活性全般が大幅に低下した。SeP5結合部位の1か所に1個の変異のある組換えウイルスだけは救済可能だが,これらのウイルスは著しく弱毒化され,遺伝的に不安定だった。これまでに報告されている毒性の変化した変異体のいくつかは,今回の結果で説明できる。例えば,著しく弱毒化した変異ウイルス(PA(R638A))をほぼ野生型に近い感染性に戻す,2か所目の変異(PA(C453R))などである。FluPolとSeP5Pol II CTDとの結合は,ウイルスが効率的に転写できるよう微調整されていると我々は結論し,FluPolのCTD結合部位は抗ウイルス薬開発の標的になると考えられる。Copyright Nature Japan KK 2017
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分類 (3件):
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ウイルスの生化学  ,  分子構造  ,  生物学的機能 
タイトルに関連する用語 (4件):
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