抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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珪藻類は河川ではプランクトンとして,また付着藻類として存在する。重金属類が有機物に伴って堆積物中に濃縮する現象が見られる。また,珪藻は水環境の変化に迅速に反応するため,主として珪藻からなる付着生物とSS(浮遊物質)の地化学組成は水環境の評価に有用である。本研究では,九州の球磨川において,2015年2月,4月,6月,10月に系統的に試料を採取した。8月は台風が通過したので見送った。採集した試料をXRF(X線蛍光分析)を用いて地球化学的分析を行った。これらの分析結果は,2015年に採集した河川堆積物の平均組成で標準化して比較した。SSで生体濃集した元素はZn,Cu,TS(総S),F及びPであった。SSとFe
2O
3とが正の相関(r=0.87)を有することから,SSは相当量の非生物的細粒粒子を含むことが考えられる。一方,付着生物/堆積物ダイアグラムは,Zn,Cu,Ni,TS,Br,Mn,Pの濃集を示し,SSにおける濃集とは異なったパターンを示す。また,季節変動についても考察した。