抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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負帰還増幅の発明者であるハロルド・S・ブラックは電話通信でのひずみが小さく,安定した増幅器の実現という強い夢や想いを持ち,通勤のフェリーボートでのひらめきによって偉大な成果を生み出した。本論文では,エレクトロニクスイノベーションの一端を過去から振り返り,在りたい姿を夢として理想化し,それを目指して強い想いを抱き続け,その方策を地道に思うことで方策を発見してきた電子情報通信技術の役割について論じた。特に,エレクトロニクスが車や車社会にもたらした変革として,マイクロコンピュータの登場によって車の機能・性能の改良や新機能の創造が実現されると同時に,車載用エレクトロニクスにおける環境条件,試験条件,信頼性設計も図られたことを示した。また,安全・渋滞・公害などの社会的な課題解決に向けてエレクトロニクス技術が浸透し,車載用ジャイロと自動車用慣性航法システムに基づくカーナビゲーションシステムの開発など車の変革を加速させた。さらに,ITS(Intelligent Transport System)への世界的な潮流の中でカーナビゲーションシステムと路車間通信を備えた車は情報センシング端末となり,自動運転や実移動と移動の目的達成のための仮想移動を使い分ける多次元移動社会の実現を展望した。