抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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交通事故によって乗員が被る障害のうち,重篤な障害ほど腹部障害の割合が高い。その中でも肝臓損傷が特に多い。実際の事故では前面衝突だけでなく,側面衝突によっても腹部障害が発生する割合が高い。本研究では,血管を再現した肝臓モデルを構築し,単体の動的圧縮による検証を行った後で,人体全体有限要素モデルに組み込んだ人体モデルにインパクタ単体による衝撃解析を行うとともに,人体モデルを車の座席に着座させ側面衝突解析を行い,肝臓の変形および血管に起因する内部損傷について検討した。インパクタの貫入量に対する荷重応答は文献値とよく一致した。側面衝突ではドアの客室内侵入によって,人体モデルの胸腹部が最初にアームレストに,次にドアトリムと接触する。実際の事故で見られるような内部の血管付近での肝実質の損傷を正しく評価するには,血管を考慮した解析が有用であることが分かった。