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J-GLOBAL ID：201702277330855639   整理番号：17A0509880

一次元炭素原子鎖における予想外の巨大二量化比

Unexpected Huge Dimerization Ratio in One-Dimensional Carbon Atomic Chains

著者 (9件)： LIN Yung-Chang (National Inst. of Advanced Industrial Sci. and Technol. (AIST), Tsukuba, JPN) ,  MORISHITA Shigeyuki (JEOL Ltd., Tokyo, JPN) ,  KOSHINO Masanori (National Inst. of Advanced Industrial Sci. and Technol. (AIST), Tsukuba, JPN) ,  YEH Chao-Hui (National Tsing Hua Univ., Hsinchu, TWN) ,  TENG Po-Yuan (National Tsing Hua Univ., Hsinchu, TWN) ,  CHIU Po-Wen (National Tsing Hua Univ., Hsinchu, TWN) ,  SAWADA Hidetaka (JEOL Ltd., Tokyo, JPN) ,  SUENAGA Kazutomo (National Inst. of Advanced Industrial Sci. and Technol. (AIST), Tsukuba, JPN) ,  SUENAGA Kazutomo (Univ. Tokyo, Tokyo, JPN)
資料名： Nano Letters  (Nano Letters)
巻： 17  号： 1  ページ： 494-500  発行年： 2017年01月 
JST資料番号： W1332A  ISSN： 1530-6984  CODEN： NALEFD  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 一次元結晶の固有の不安定性による原子歪に対するPeierlsの予測を検証するため,走査型透過電子顕微鏡下において,懸垂単層グラフェンから電子ビームにより切り出した有限長の懸垂炭素原子ワイヤの種々の温度(97~773K)における原子構造をその場で原子分解能環状暗視野イメージング,またそれらの結合状態を個々の原子ごとの電子エネルギー損失分光(EELS)を用いて研究し,Peierlsの予測よりも極めて大きな原子の二量化を見出した。低温または室温の炭素原子鎖では,歪みの有無により明確に分かれた相が共存するのに対し,773Kでは高い温度においてのみ支配的な,驚くほど巨大な,系に期待される値より10倍以上大きい歪を示した。原子毎の分光は,その炭素sp1結合を特徴づけるように僅かに下方にシフトしたπ^*ピークを共通に示し,その一方でそれぞれの1sスペクトルはかなり変化した。これらの結果によれば,一次元炭素ワイヤの現実の構造は外力や境界条件などの摂動に極めて敏感であり,簡単なリラックスした真直なモデルは不十分である。

シソーラス用語： 一次元 ,  不安定性 ,  *Peierls転移 ,  グラフェン ,  電子ビーム ,  透過型走査電子顕微鏡 ,  細線 ,  *二量化 ,  電子エネルギー損失分光法 ,  *炭素 ,  *分子鎖
準シソーラス用語： *二量体化 ,  環状暗視野 ,  *原子鎖

分類 (2件)： 顕微鏡法  (BK01040E) ,  炭素とその化合物  (YB02060D)

タイトルに関連する用語 (3件)： 炭素 ,  原子鎖 ,  予想