抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
背景:β-グルコシダーゼ(βG)はグルコース誘導体においてβ-グルコシド結合の加水分解を触媒する。これらは発酵性糖へのリグノセルロースの分解においてセルラーゼを支持するようなバイオテクノロジーへの関心により重要な酵素群を構成する。後者の状況において,グルコース耐性BGは特に注目されている。これらのBGはしばしばグルコースまたはキシロースのような基質の阻害作用及び阻害剤の活性化作用を含む特有の動力学を示す。活性化/阻害作用の背後にあるメカニズムはほとんど理解されていない。複数の構成的結合サブサイトを低重合度をもつ基質に関して研究したケースにおいて,基質の非生産的結合を予想した。基質の非生産的結合を発揮するBGへの阻害剤の影響は今まで文献において論じられていない。結果:モデルとしてBGを設定することにより,この触媒を用いて異なる反応スキームの解析を実施した。基質の非生産的結合を持つ阻害剤の単純競合は,いかなるアロステリック効果に関わることなしに阻害剤による酵素の活性化を説明することを見い出した。阻害剤へのトランスグリコシル化は阻害剤の活性化作用を説明した。両メカニズムに関して,この活性化は阻害剤濃度の上昇とk
catの増加により起きたが,k
cat/K
mは低下した。それゆえに,阻害剤による活性化は高い基質濃度で顕著であった。阻害剤による活性化における2メカニズムの寄与は,いずれのグルコースユニット結合基質が相互作用するかどうかに加えてグリコシド結合加水分解の律速段階に依存した。結論:阻害剤の活性化/阻害作用のメカニズムに関する知見は,バイオテクノロジー応用に対するBGの合理的エンジニアリング及び選択を支援した。触媒作用はここで取り組んだ反応スキーム及び基礎をなす前提と一致し,ここに示した阻害剤による活性化のメカニズムは基質の非生産的結合を発揮する全ての酵素に適用できることを提示した。(翻訳著者抄録)