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J-GLOBAL ID:201702279720125786   整理番号:17A0932190

がん細胞の治療抵抗性状態は脂質ペルオキシダーゼ経路に依存する

Dependency of a therapy-resistant state of cancer cells on a lipid peroxidase pathway
著者 (48件):
資料名:
巻: 547  号: 7664  ページ: 453-457  発行年: 2017年07月27日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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細胞状態の可塑性が,さまざまながん治療法に対する抵抗性をもたらし,その結果として治療効果が制限されると考えられている。ヒトの腫瘍やがん細胞株に見られる間葉系特性の強い細胞状態が,さまざまながん系列で複数の治療法に対する抵抗性と関連付けられているが,その状態の基盤となる機構は詳しくは解明されていない。今回我々は,ヒトのがん細胞株とオルガノイドにおいて,こうした治療抵抗性に関連する間葉系特性の強い細胞状態について分子レベルで性質を調べ,この状態が,フェロトーシス(非アポトーシス性細胞死の1つで,有害な過酸化脂質の増加によって誘発される)を防ぐ,ドラッガブルな脂質ペルオキシダーゼ経路に依存していることを明らかにする。この細胞状態は,多不飽和脂質の合成を促進する酵素活性を特徴とすることが分かった。これらの多不飽和脂質は,リポキシゲナーゼによる脂質過酸化の基質である。このような脂質代謝は,リン脂質グルタチオンペルオキシダーゼ(GPX4;セレノシステイン含有酵素で,過酸化脂質を消失させ,鉄介在性の過酸化物の反応を阻害してフェロトーシス細胞死の誘発を防ぐ)に収束する経路への依存性をもたらす。GPX4への依存性は,ZEB1の高発現を特徴とする多様な治療抵抗性状態に広く見られることが分かり,その中には,上皮由来のがん腫の上皮間葉転換,黒色腫でのTGFβを介した治療抵抗性,前立腺がんでの治療誘発性の神経内分泌分化転換,肉腫(発生母地のために間葉系細胞の状態に固定されている)が含まれる。我々は,さまざまな間葉系細胞状態にある治療抵抗性がん細胞の特徴として,脂質ペルオキシダーゼ経路の阻害によって誘発したフェロトーシス細胞死への脆弱性があることを明らかにした。Copyright Nature Japan KK 2019
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分類 (3件):
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腫ようの化学・生化学・病理学  ,  酵素一般  ,  細胞生理一般 
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