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J-GLOBAL ID：201702280299895447   整理番号：17A0234284

メタ解析を用いた環境保全措置の効果検証:全国の道路事業での希少猛禽類3種の繁殖成否

著者 (6件)： 上野裕介 (国土交通省 国土技術政策総合研究所 緑化生態研究室) ,  長谷川啓一 (国土交通省 国土技術政策総合研究所 道路環境研究室) ,  大城温 (国土交通省 国土技術政策総合研究所 道路環境研究室) ,  神田真由美 (元国土交通省 国土技術政策総合研究所 道路環境研究室) ,  井上隆司 (国土交通省 国土技術政策総合研究所 道路環境研究室) ,  栗原正夫 (国土交通省 国土技術政策総合研究所 緑化生態研究室)
資料名： 土木学会論文集 G(環境)(Web)  (環境工学研究論文集(Web))
巻： 71  号： 6  ページ： II_65-II_72(J-STAGE)  発行年： 2015年 
JST資料番号： U0108A  ISSN： 2185-6648  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 開発を伴う様々な事業において,しばしば猛禽類に対する環境保全措置が求められる.一方,それら保全措置の効果は,十分に検証されていない.本研究では,平成21年~24年度に全国の国直轄道路事業において実施された環境保全措置事例を網羅的に収集し,全国のオオタカ,サシバ,クマタカの計787巣の繁殖成否(雛の巣立ち有無)を基に,メタ解析による効果検証を行った.その結果,いずれの種も道路工事の有無(工事前/着工後)で繁殖成功率に統計的に有意な差はなく,着工後の繁殖成功率も事業箇所と巣の距離が近いほど低下する傾向もなかった.また保全措置は,オオタカの繁殖成功率を有意に向上させていた.したがって猛禽類に対する環境保全措置は,既に工事前と同水準まで繁殖成功率を高めており,今後は保全技術の効率化が重要だろう.(著者抄録)

シソーラス用語： メタ分析 ,  *環境保全 ,  事業 ,  繁殖行動 ,  鳥類 ,  技術 ,  効率化 ,  *ワシタカ類 ,  *環境アセスメント ,  有効性 ,  検証 ,  自然保護
準シソーラス用語： 事後検証 ,  道路事業 ,  保全技術

著者キーワード (5件)： rare raptors ,  environmental conservation ,  meta-analysis ,  road project ,  Goshawk

分類 (2件)： 道路の維持修繕  (RC08050E) ,  自然保護  (SB06000L)

引用文献 (16件)：

• 1) 環境アセスメント学会編:環境アセスメント学の基礎,恒星社厚生閣,234pp,東京,2013.
• 2) 栗原正夫,上野裕介,松江正彦,園田陽一・井上隆司・山本裕一郎・角湯克典・曽根真理:道路環境影響評価の技術手法「13.動物、植物、生態系」,国土技術政策総合研究所資料 第714号,pp. 605-725,国土技術政策総合研究所,2013.
• 3) Thorne, C., Castro, J. Cluer, B. Skidmore, P. and Shea, C. : Project Risk Screening Matrix for River Management and Restoration, River Res. Applic., Vol. 31, No. 5, pp. 611-626, 2015.
• 4) Martínez-Abraín, A., Oro, D., Jiménez, J., Stewart, G. and Pullin, A. : A systematic review of the effects of recreational activities on nesting birds of prey, Basic Appl. Ecol., Vol. 11, No. 4, pp. 312-319, 2010.
• 5) 環境省自然環境局野生生物課:猛禽類保護の進め方(改訂版)-特にイヌワシ、クマタカ、オオタカについて-,環境省自然環境局,88pp,2012.

タイトルに関連する用語 (7件)： メタ解析 ,  環境保全措置 ,  検証 ,  道路 ,  事業 ,  猛禽類 ,  繁殖