抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ブレインストーミング(BS)は,これまで企業や教育機関等の様々な場所で,いわゆる「アイデア出し」に用いられてきた。BS参加者は,1)批判厳禁,2)自由奔放,3)質より量,4)結合改善という4つのルールを守りながらできるだけ多くのアイデアを発想することが求められる。しかしながら,このようなルールが設けられているにもかかわらず,BS参加者が批判的な態度を取ってしまう場面にしばしば遭遇する。これは,BSにおいては,突飛なアイデアも歓迎されるため,ついついそのアイデアに対して批判的な発言による「ツッコミ」を入れたくなるのではないかと考えられる。一方,批判的な発言がアイデアの改善に寄与する事例も報告されている。そこで,本研究においては,批判的発言を有効活用してBSで生成されるアイデアの量および質の向上を図るための基礎的な検討を行う。具体的には,電子ブレインストーミングシステム(EBS:Electronic Brainstorming System)に批判のための機能を追加したEBSであるCriticism Climberを提案する。Criticism Climberを用いた実験によって,BS参加者が生成したアイデアに対する批判がどのようなものであるかを確認し,その批判をどのように活用すればアイデアの量を確保しつつ,質の改善につながり得るかの検討を行う。実験の結果,BSにおける批判は8つに分類できることが確認でき,また批判を効果的に活用する方法について示唆を得ることができた。(著者抄録)