抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究の目標は,過去に実施した埋立て等の沿岸開発が社会に与えた影響(功罪)を,周辺住民をはじめとする社会との関係から明らかにするとともに,今後行おうとする里海創生事業において,沿岸域をはじめとする周辺住民のニーズが反映できる事業実施手法を提案することである。また,現在,各地において進められている里海創生活動についての実証例を類型化し,検証しつつ,そのモデル化を図り,沿岸の関係者にその情報を提供した。以下のような結論を得た。1)過去に瀬戸内海で実施された沿岸開発は沿岸住民に就業機会や所得増加などの益をもたらしたが,同時に干潟・藻場・浅海域の消滅などにより生物多様性・生産性減少などの海洋環境劣化を引き起こした。2)適切な人手を加えることで沿岸海域の生物多様性・生産性が高くなることを実証した。3)間違った人手を加えた場合は,元の状態に復帰できるような小規模な人手を加えるという,いわば順応的管理手法を用いて,沿岸海域の里海創世を試みることが必要なことを明らかにした,など。