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J-GLOBAL ID：201702281580686951   整理番号：17A0512631

水素結合性磁性体の開発を目指して

著者 (1件)： 藤田渉 (名古屋市大 大学院システム自然科学研究科)
資料名： ナノ学会会報  (Bulletin of the Society of Nano Science and Technology)
巻： 15  号： 2  ページ： 33-37  発行年： 2017年03月25日 
JST資料番号： L5734A  ISSN： 1347-8028  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 水素結合はDNAの複製や蛋白質の高次構造など,生命現象に不可欠の分子間力である。本研究では,水素結合の動特性を利用して,外部応答を示す磁性体の創製を目指す。このような物質を実現することで,例えば,電場などの刺激で磁気的性質を制御でき,新しい磁性素子への展開が期待できる。配位高分子錯体[Cu(HOCH₂CO₂)₂]ついては既に報告されている。その構造相転移と強磁性転移を調べ,両者において水素結合とJahn-Teller歪が関与することを明らかにした。また,新たに低温相の存在が明らかになったので,低温域での結晶構造を解析した。有機配位子部位をマンデル酸,乳酸,グリオキシル酸,メトキシ酢酸とした配位子高分子錯体の合成に成功した。

シソーラス用語： *水素結合 ,  *磁性体 ,  配位子 ,  *高分子錯体 ,  格子歪 ,  Jahn-Teller効果 ,  磁気転移 ,  構造相転移 ,  低温 ,  結晶構造解析 ,  結晶構造
準シソーラス用語： 強磁性転移

分類 (1件)： 有機化合物の磁性  (BM06070A)

引用文献 (14件)：

• Pauling, L. The Nature of Chemical Bond 3rd ed., Cornell University Press, New York, 1960.
• (a) Jona, F. and Shirane, G.: Ferroelectric Crystals (International Series of Monographs on Solid State Physics), Pergamon Press (1962). (b)中村輝太郎:強誘電体と構造相転移, 裳華房(1988). (c) Jeffrey, G. A.: An Intorduction to Hydrogen Bond, Oxford University Express, Oxford (1997).
• (a) Mitani, T., Urayama, H. and Saito, G.: Phys. Rev. Lett. 60, 2299(1988). (b)三谷洋興,稲辺 保,岡本 博:応用物理58, 1014(1989).
• Matsushita, M. M., Izuoka, A., Sugawara, T., Kobayashi, T., Wada, N. and Ishikawa, M.: J. Am. Chem. Soc. 119, 4369 (1997).
• (a) Ueda, A., Yamada, S., Isono, T., Kamo, H., Nakao, A., Kumai, R., Nakao, H., Murakami, Y., Yamamoto, K., Nishio, Y. and Mori, H.:J. Am. Chem. Soc. 126, 12184 (2014). (b)上田 顕,森 初果:物性研だより 55, 1(2015).

タイトルに関連する用語 (3件)： 水素結合性 ,  磁性体 ,  開発