抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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背景:発酵によるエタノールおよび他のバイオ燃料の濃縮および精製はエネルギー集約的プロセスで,小規模ながらコストは増幅される。これらプロセスの必要性を回避し,輸送コストを潜在的に低減するため,発酵と密接に統合したバイオハイブリッド燃料電池(FC)を以前に検討した。しかしながら,長期運転での発酵およびFCの相互有害性を厳密に防止する必要がある。ここでは,周辺環境条件で進行する発酵から電力を連続的に抽出する手段として,蒸気供給型バイオハイブリッドFCの概念を紹介する。酵母発酵へキャリアガス(N
2)をバブリングし,次いで直接エタノールFCを介してFCアノードを発酵中の触媒毒(不揮発性)から保護し,有害FC生成物(特に酢酸)やエタノール蓄積からも酵母を保護する。結果:周辺環境条件での蒸気供給直接エタノールFCは従来系統的に特性化されておらず(蒸気供給直接メタノールFCとは対照的に),まずエタノール濃度,蒸気流量,FC電圧の出力電力および変換効率への影響を評価する。結果は連続攪拌槽型反応器モデルに適合した。広範囲のエタノール分圧(2~8mmHg)で電力密度は同一温度で液体供給直接エタノールFCの電力密度に匹敵し,>2mW/cm
2の電力密度が得られた。次に,FCまたは発酵いずれかの毒性に起因する性能低下の徴候を認めない5か月間の蒸気供給バイオハイブリッドFCの発酵的連続操作を実証した。システムは安定で,ディスターバンスやメンテナンスによる中断からの迅速回復も明らかにした。結論:蒸気供給型バイオハイブリッドFCはコストの高い濃縮および精製工程を経ることなく希釈バイオエタノール流からの抽出を可能とする。本概念は大規模および小規模操作双方に対応でき,他のバイオ燃料や廃棄物エネルギーシステムにも一般化可能である。(翻訳著者抄録)