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J-GLOBAL ID:201702283325461923   整理番号:17A0045488

野生稲 Oryza officinalis Wall ex Wattにおける酸素電極法による葉身O2放出速度および葉身タンパク質の塩応答性

著者 (6件):
資料名:
巻: 85  号:ページ: 411-420(J-STAGE)  発行年: 2016年 
JST資料番号: G0811A  ISSN: 0011-1848  CODEN: NISAAJ  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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野生稲Oryza officinalis Wall ex Wattについて,葉身のO2放出速度およびタンパク質の塩応答性を調査した.21日間のNaCl処理 (50 mM,100 mM) を行ない,耐塩性の高いO. latifolia Desv.,O. sativa L. cv. Pokkaliおよび感受性野生稲のO. rufipogon Griff.と比較した.塩ストレスを受けたO. officinalisのクロロフィル (Chl) 含量は上位葉で対照区より増加する傾向があった.ChlあたりのO2放出速度では,上位葉で対照区より増加する傾向を示したことから,O. officinalisのChl含量および活性は塩ストレスによって増加することが示唆された.葉位別のNa+含有率では,O. officinalisおよびO. latifoliaは,下位葉からNa+を蓄積し,PokkaliおよびO. rufipogonとは異なる挙動を示した.葉身Na+含有率とChlあたりのO2放出速度の関係は,どの種も上位葉では高い相関は認められなかった.葉身タンパク質を二次元電気泳動で解析した結果,O. officinalisの塩処理区で過剰発現したスポット数は53個,葉緑体に局在すると推定されたタンパク質は24個であり他種より多かった.また,塩ストレスによって発現量が高まるタンパク質が認められ,これらはChl合成,光化学系,water-water cycle関連タンパク質と推定された.以上の結果,塩ストレス下のO. officinalisは,Na+の蓄積に関係なく,上位葉の葉面積当たりのO2放出速度を増加させることが明らかになった.その要因の一つとしてChl合成,光化学系,活性酸素除去関連タンパク質の発現の増加が関係していると示唆された.(著者抄録)
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分類 (3件):
分類
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稲作  ,  植物の生化学  ,  植物生理学一般 
引用文献 (31件):
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