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J-GLOBAL ID：201702284923395765   整理番号：17A0788220

水田の土壌状態に基づいたプラウ耕鎮圧体系乾田直播栽培の適用性

Applicability of Dry Direct-seeding Rice Cultivation using Plowing and Compaction Based on Soil Conditions of Paddy Rice Fields

著者 (3件)： 冠秀昭 (農研機構 東北農業研究セ) ,  関矢博幸 (農研機構 東北農業研究セ) ,  大谷隆二 (農研機構 東北農業研究セ)
資料名： 農作業研究  (Japanese Journal of Farm Work Research)
巻： 52  号： 2  ページ： 63-75  発行年： 2017年06月20日 
JST資料番号： G0627B  ISSN： 0389-1763  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： プラウ耕鎮圧体系乾田直播栽培の適用可能な条件を明らかにするため,5地域20筆の圃場において,鎮圧処理方法の異なる乾田直播栽培を行い,土壌状態,土層の飽和透水係数および減水深を調査した。鎮圧処理として,播種後に鎮圧を1回のみ行う低鎮圧処理,2回以上鎮圧を行う高鎮圧処理,および無鎮圧の圃場を設定して,鎮圧処理による土層の透水性の違いと減水深の関係性を解析した。土層内にグライ層が確認された圃場では,低鎮圧処理においても減水深が適正値である20mm/d以下となりやすく,乾田直播が容易に適用可能な条件であることが明らかになった。地表下3cmまたは5cmから採取した土壌と下層土の飽和透水係数と減水深の関係を考察した結果,下層の透水性が高まり,止水層が存在しない圃場は,2回以上の鎮圧を行い地表付近の透水性を低下させることにより,減水深が低減していることが示された。このように地表付近と下層土の飽和透水係数を横軸と縦軸に配置し,2軸マトリクスで各圃場を分類することで,下層の透水性が高い場合は十分に鎮圧することが必要であることなど,鎮圧の必要性および排水機能の必要性を判断することが可能であり,乾田直播栽培の適用性の判定に有用であると考えられた。(著者抄録)

シソーラス用語： 水田土 ,  *直播栽培 ,  *耕うん ,  圧縮荷重 ,  *栽培 ,  透水性 ,  *条件 ,  透水係数 ,  土壌断面 ,  硬度 ,  土壌物理特性
準シソーラス用語： *プラウ耕 ,  *乾田直播栽培 ,  *水稲栽培 ,  水田土壌 ,  鎮圧 ,  土壌硬度 ,  *土壌条件

分類 (2件)： 稲作  (FC03020C) ,  土壌物理  (FB04030R)

引用文献 (17件)：

• 1) 農業環境技術研究所 (2010):土壌情報閲覧システム, http://agrimesh.dc.affrc.go.jp/soil_db/ (2017 年 2 月 6 日閲覧).
• 2) 深見公一郎・中野恵子・土屋史紀・田坂幸平・松尾直樹・三池輝幸・伊藤博幸・河原幸成・本部朗利 (2014):暖地乾田直播圃場の漏水防止技術-鎮圧ローラの開発と効果の検証-,農業食料工学会誌 76(4);341-347.
• 3) 濱田千裕・中嶋泰則・林 元樹・釋 一郎 (2007):水稲における不耕起 V溝直播栽培の開発-「冬季代かき」による栽培の安定化-, 日作紀 76(4); 508-518.
• 4) 北海道空知農業改良普及センター (2013):直播栽培テキスト 直まき10 俵どり 指南書 Vol.3, http://www.sorachi.pref.hokkaido.lg.jp/ss/nkc/soc/jika/03.htm (2017 年 2 月 6 日閲覧).
• 5) 星 信幸・浅野真澄・鈴木和裕 (2011):広畝成形同時播種方式による汎用播種効果の検証,農作業研究 46 別 1;13-14.

タイトルに関連する用語 (7件)： 水田 ,  土壌 ,  プラウ耕 ,  鎮圧 ,  体系 ,  乾田直播栽培 ,  適用性