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J-GLOBAL ID:201702285231476843   整理番号:17A1370311

ウイルスのSmクラスRNAはmRNAと塩基対を形成し,さらにマイクロRNAを動員してアポトーシスを阻害する

A viral Sm-class RNA base-pairs with mRNAs and recruits microRNAs to inhibit apoptosis
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巻: 550  号: 7675  ページ: 275-279  発行年: 2017年10月12日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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ウイルスは複数種の非コードRNAを発現している。それらのほとんどについて,機能や作用機作は知られていない。Herpesvirus saimiriはγヘルペスウイルスで,新世界霊長類のT細胞で潜伏状態を確立していて,非自然宿主では悪性度の高い白血病やリンパ腫を引き起こすことができる。このウイルスは,潜伏感染した細胞でウラシルに富む核内低分子非コードRNA(HSURと呼ばれる)を7種類発現する。これらのHSURはSmタンパク質と会合し,細胞のSmクラス核内低分子RNAと生合成および構造の特徴が共通である。これらのHSURの1つであるHSUR2は,2つの宿主細胞マイクロRNA(miR-142-3pおよびmiR-16)と塩基対を形成するが,それらの存在量や活性には影響を及ぼさないので,このような相互作用は他の機能に使われていると考えられる。本論文では,HSUR2が感染細胞中でmRNAとも塩基対を形成していることを示す。我々はin vivoでのソラレンを介したRNA-RNA架橋とハイスループット塩基配列解読法を組み合わせて用いて,HSUR2が標的とするmRNAを明らかにした。標的には網膜芽細胞腫(Rb)タンパク質やp53シグナル伝達とアポトーシスに関与する因子群をコードする複数のmRNAが含まれている。HSUR2は標的mRNAの発現を抑制し,またHSUR2とmiR-142-3pおよびmiR-16との間の塩基対形成がこの抑制に必須であることが明らかになった。このことから,HSUR2は細胞中のこれら2つのマイクロRNAを標的mRNAの所に誘導すると考えられる。さらに,HSUR2がこの機構を用いてアポトーシスを阻害することも分かった。今回の結果は,このウイルスSmクラスRNAがマイクロRNAのアダプターであって,mRNA前駆体のプロセシングの後に起こる遺伝子発現の調節に役割を担うことを明らかにしている。Copyright Nature Japan KK 2017
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分類 (2件):
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ウイルス感染の生理と病原性  ,  生物学的機能 
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