抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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風力発電ブレードへの落雷は,ほとんどの場合,レセプタやダウンコンダクタ等の雷保護機能により雷電流を安全に大地に流すことができるが,稀にレセプタを外れてブレードを構成するGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)部に落雷し,GFRP層が破壊される被害が報告されている。検討している異常被雷検知法は,GFRP層が破壊される時に生じる弾性波を,ブレードに設置された加速度センサで捉える。GFRP部に雷撃を受けた場合,縦波や横波等,様々なモードの弾性波動が発生してブレード内を伝播していくが,縦波の伝播速度が一番速い。そのため,加速度センサでは縦波が最初に計測される。また本手法は,人が立ち入っても作業可能なブレード根幹部に加速度計を取り付けるだけで実現できるため,既存の風車にも適用可能という大きな利点がある。本手法の実現可能性を検討した結果をまとめると,次のとおりである;(1)正常着雷模擬と異常着雷模擬では計測される加速度振動が明確に異なることから,本手法による異常被雷検知の実現可能性が示された。(2)異常着雷模擬実験の結果から,ブレード模型を伝播する弾性波動(縦波)の速度を算出し,算出値は文献値と概ね一致した。模擬雷撃により発生した弾性波が,一定速度で模型上を伝播することが確認できた。