格子理論における相反定理とそれらの数値解析への応用

NAKAYAMA Junichi; TAMURA Yasuhiko

文献

J-GLOBAL ID：201702286912508027 整理番号：17A0148629

格子理論における相反定理とそれらの数値解析への応用

Reciprocity Theorems and Their Application to Numerical Analysis in Grating Theory

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資料名：
巻： E100.C 号： 1 ページ： 3-10(J-STAGE) 発行年： 2017年
JST資料番号： U0468A ISSN： 1745-1353 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：日本 (JPN) 言語：英語 (EN)

本論文では,単色平面波の周期的格子による回折について扱った。回折効率は回折理論の主題なので,いかにして回折効率に関する相反定理を満たす数値的回折効率(NDE)を得るかという問題について検討した。最初に,本論文では,NDEを偶数成分と奇数成分の2つの成分に分解する新しい式を導入した。偶数成分は回折効率に関する相反定理を満たすが,奇数成分は満たさない。従って,NDEの偶数成分は本論文の問題の解答となる。他方,NDEの奇数成分は望ましくない誤差を表現している。次に,こうした分解式を使用して,従来のエネルギー誤差を2つの成分に分解するもう1つの新しい式を得た。1つはNDEの偶数成分によって作られるエネルギー誤差である。もう1つは,望ましくない奇数成分によって作られたエネルギー誤差であり,これを数値解の相反判定基準として使えるかも知れない。この分解式は従来のエネルギーバランスの欠点を示している。トータルエネルギー誤差を望ましい解のためのより厳密な条件として新たに導入した。本論文では理論的に,波動場に関する相反性を満たす近似解である相反波解がもう1つの解を本論文の問題に与えることを指摘した。完全な導電性を有する非常に粗い周期的表面によるTM平面波の回折に関する数値例を提示した。二番目の種類の画像積分方程式による数値解の場合において,近似回折効率としてのNDEの偶数成分の使用,または相反波解の使用によってエネルギー誤差を大きく減らせることが分かった。(翻訳著者抄録)

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光の散乱,回折,干渉

引用文献 (11件)：

[1] R. Petit, ed., Electromagnetic theory of gratings, Springer, Berlin, 1980.
[2] L.C. Botten, M.S. Craig, R.C. McPhedran, J.L. Adams, and J.R. Andrewartha, “The finite conducting lameller diffraction grating,” Optica Acta, vol.28, no.8, pp.1087-1102, 1981.
[3] E. Popov, Gratings: Theory and Numeric Applications, Institut Fresnel, Second Edition, 2014. (www.fresnel.fr/numerical-grating-book-2)
[4] J. Nakayama, “Shadow theory of diffraction grating,” IEICE Trans. Electron., vol.E92-C, no.1, pp.17-24, Jan., 2009.
[5] J. Nakayama, “Fresnel shadow and shadow theory,” Bulletin of Kyoto Institute of Technology, vol.3, pp.25-52, July 2009. (in Japanese) (http://hdl.handle.net/10212/1961)

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