抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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静岡県におけるヒナコウモリVespertilio sinensisの記録はこれまで3例しかない。静岡県内で同種の死体を確認したので報告する。ヒナコウモリの雌を2016年5月に藤枝市谷稲地先(北緯34.53.14°,東経138.12.10°,標高115m)で採集した。採集されたヒナコウモリは左前腕付根が骨折し,第2指は先端まで残ってはいるものの,左第3指から左第5指の中手骨から先の指骨および指間膜,第1指から体側に付着する前膜が欠損していた。これは明らかにむしり取られた跡と考えられ,フクロウ類やタカ類またはカラス類などの天敵による外傷により死亡したと考えられた。死体を確認した林道はモウソウチク林内の一車線道路であった。標高115mでの確認は県内ではこれまでで最も低い標高の記録である。また,確認場所が出産哺育地へ向かう雌の移動ルートである可能性を示唆した。