抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,高度成長期を日本の飲食サービス業の発展過程におけるひとつの転換点として認識し,それ以降の産業としての発展段階の各区分における飲食店チェーンの盛衰を規定したと考えられる「条件の組合わせ」とは何であったかについて,質的比較分析(QCA:Qualitative Comparative Analysis)の方法を用いて探索的に分析した。まず本研究の観察対象となる「外食サービス」の範囲について先行研究と日本標準産業分類を踏まえて飲食店(食堂・レストラン,そば・うどん店,すし店,その他ファストフードやお好み焼き店など)及び喫茶店,居酒屋・ビアホールと定義した。これを受けて研究方法として採用したQCAの方法論的基礎と本研究におけるその妥当性について検討した。続いてQCAを用いた分析の手続きを示した上で分析結果として,日本の飲食サービス業の発展過程において,1990年代には不況に耐えうるセルフサービスの和食フードの台頭が顕著で,2000年以降はフルサービス型の安価な和食レストランと並び,回転寿司チェーンとファミリーレストランの再興がひとつの潮流になっていることが指摘された。