抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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遺伝子解析技術の進歩によって,北米では繁殖性に影響を与える5種類のホルスタインハプロタイプ(以下,HH)の存在が知られている。これらは劣性遺伝し,父牛と母牛が同一のHHを保因していると25%の確率で,60~100日程度未満で胚死滅あるいは胎児死が発生すると言われている。しかし,HHが繁殖性に与える影響についての調査報告は少なく,不明な点が多い。本研究では,HH保因牛を父とする娘牛(未経産牛,経産牛)に同一HH保因精子を用いて人工授精した場合(以下,HC×HC群)とHH非保因牛を父とする娘牛(未経産牛,経産牛)にHH非保因精子を人工授精した場合(以下,NC×NC群)の,60,90,120日後の受胎率について,調査・比較した。その結果,未経産牛の場合には,いずれの調査日とも,NC×NC群と比較してHC×HC群で受胎率が有意に低いことが示された。しかし,経産牛の場合には,90及び100日後にHC×HC群で受胎率が低い傾向は見られたが,いずれの調査日とも有意差は認められず,飼養環境や泌乳,分娩などの他の要因が受胎率に大きく影響した可能性が推察された。