抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿前半は活性汚泥という微生物の基本的な性質について,後半では「極低DO制御」について技術紹介する。「極低DO制御」は曝気槽内のDOをほとんど0mg/lに維持する制御方法で,曝気槽内の活性汚泥混合液を「強曝気→曝気停止」する操作を行い,そのときのDO変化から,曝気による酸素供給能力が汚泥の酸素消費速度と等しい曝気風量を計算で求め,その曝気風量で曝気することにより,曝気槽内のDOをほとんど0mg/lに制御する。グルコース-ペプトン排水とメタノール主体の排水について,この制御法をつかったDO≒0mg/lの処理と通常のDO≒1.5mg/lの処理の比較実験を行い,曝気風量は約35%程度に削減でき,処理水TOCは同等以上に良化,N除去率は90%以上の性能が確認できた。また原水負荷変動に対しても最大/最小=5倍の非常に大きな日間変動にも,適切に追従できることが確認できた。さらに「極低DO制御」の具体的な装置構成を示し,既設の活性汚泥に適用する場合,曝気槽の隔壁工事は不要で,曝気ブロアーの出力調整が管制室で操作可能になっていれば,わずかの初期投資で「極低DO制御」が導入可能であることを示した。曝気槽内のDOがほとんど0mg/lの領域は,好気でも無酸素でも嫌気でもない,従来ほとんど利用されていない領域で,「極低DO制御」を使うことにより,この領域が利用できるようになる意義は非常に大きい。(著者抄録)