抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,電磁波照射が根菜類の含有機能性成分の増強や保存性の向上に及ぼす影響を解明することを目的として,ジャガイモ,ニンジンおよびサツマイモを対象に,A,BおよびC領域の紫外線について,品質や生理活性に及ぼす影響を検討した。紫外線照射が総ポリフェノールの消長に及ぼす影響については,ジャガイモにおいて,A領域紫外線が増強効果を示したものの,その他の光源の影響は小さかった。一方,総アスコルビン酸の消長に対する影響は,ジャガイモとニンジンにおいて,BおよびC領域の紫外線は減少を抑制する効果があった。一方,A領域紫外線のアスコルビン酸保持効果は認められず,無照射サンプルと同等あるいはそれ以上にアスコルビン酸含量を低下させることとなった。これらの結果から,根菜類サンプルの種類の違いとともに,異なる紫外線領域によって内部成分の消長に及ぼす影響は様々であることが明らかとなった。また,明確な成分増強効果を示す領域は,本研究における検討の範囲では認められなかったが,保存期間中で高い値を維持可能な紫外線領域があることが明らかとなったため,電磁波と対象作物の組み合わせについて,系統的に把握することで,品質保持に大きく寄与する保存前処理工程の確立が期待される。(著者抄録)