抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本研究では動的磁場を発生させる回転磁石マーカを開発し,スマートフォンの3次元位置を推定する手法を提案する。我々はこれまで,回転磁石マーカによる通過検出や位置推定手法について検討してきた。提案手法では,回転磁石マーカが生み出す磁気をスマートフォンに搭載されている磁気センサで検知し,回転磁石マーカのモータの角度データと照らし合わせてスマートフォンの詳細な3次元位置を推定する。まず,回転磁石が3次元極座標に発生させる磁気を検討し,磁気と3次元位置との理論式を構築した。方位角は磁場のノルムが極大値をとる時のモータの角度データを用いて推定し,仰角は磁気データと仰角の関係式を求めて推定する。距離は磁場のノルムが回転磁石マーカからの距離に依存することを利用して推定する。提案手法の推定精度を調べる実験として,回転磁石マーカとスマートフォンの距離を1.0mで固定し,いくつかの位置で方位角,仰角を推定した結果,方位角は全ての計測位置で平均誤差11°以内,仰角は全ての計測位置で平均誤差10°以内で推定可能であった。また,回転磁石マーカとスマートフォンの距離を50cm~4.0mまで50cm刻みとし,方位角と距離の推定を10回ずつ行った結果,方位角推定は3.0.以内であれば平均誤差14°以内,距離推定は3.0m以内の距離であれば平均誤差19cm以内の精度で可能で推定可能であった。提案手法によって,我々のこれまでの手法と比較して,3次元位置推定の実現,推定精度の向上,推定可能距離の延長に成功した。(著者抄録)