抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,標記としてチタンの製精錬について解説した。まず,チタン資源(9番目に多い元素,工業的に利用されるのはルチル<TiO<sub>2</sub>>とイルメナイト<FeTiO<sub>3</sub>>)と,チタン鉱石の高富化(ルチルは埋蔵量が少なく,イルメナイトを濃縮して品位を高めた高富化鉱が原料として用いられる)について述べた。次に,工業的製造法として,その歴史,Kroll法(TiCl<sub>4</sub>のマグネシウム熱還元法),そしてHunter法(TiCl<sub>4</sub>の金属ナトリウム熱還元法)について解説し,加えて,高純度チタン製造法として,ヨード法(二ヨウ化チタン<TiI<sub>2</sub>>の不均化反応により超高純度のチタンを製造する手法)と溶融塩電解法+EB溶解法(粗チタンを溶解塩中<NaCl-KCl>でアノード溶解し,カソードで還元析出させて高純度Tiを製造)を紹介した。最後に,新製錬法として,電気化学的還元法(溶媒として溶融塩を使用)と金属熱還元法(酸化物の直接還元)と最新動向(イギリス,米国のベンチャー企業)に言及した。