抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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温暖化ダウンスケーリングシミュレーションは,地球温暖化問題を背景として,気候・気象学分野の研究者が中心となり開発が進められてきた技術である。ダウンスケーリングとは空間詳細化のことで,大きなスケールから小さなスケールへと対象空間を段階的に絞ってズームインしながらシミュレーションを実行するのがダウンスケーリングシミュレーションである。本稿では,建築・都市環境工学分野における温暖化ダウンスケーリングシミュレーションの応用事例として,将来の都市計画に関する検討を2つ紹介する。名古屋を含む東海地方では,遠くない将来において,南海トラフ巨大地震の発生が危惧されている。名古屋都市圏の将来都市計画に関する検討では,南海トラフ巨大地震発生時の強震・津波・液状化それぞれの被害軽減を意図した都市計画(減災・防災型都市形態シナリオ)を作成し,その計画(シナリオ)導入が名古屋都市圏の将来の温熱環境に及ぼす影響を温暖化ダウンスケーリングシミュレーションにより検討した。成長する新興国の1つであるベトナムでは,近年,様々な将来都市計画が提案されている。ベトナム・ビン市の将来都市計画に関する検討では,ビン市都市計画マスタープランの導入と同マスタープラン内の新規住宅地の配置変更が将来の市街地温熱環境に及ぼす影響を温暖化ダウンスケーリングシミュレーションにより検討した。