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J-GLOBAL ID:201702292180011808   整理番号:17A0707043

ファンデルワールス結晶における下限の単層まで層依存性を持つ強磁性

Layer-dependent ferromagnetism in a van der Waals crystal down to the monolayer limit
著者 (14件):
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巻: 546  号: 7657  ページ: 270-273  発行年: 2017年06月08日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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グラフェンの発見以降,二次元材料群は拡大を遂げ,さまざまな電子的特性を示すようになった。最近二次元材料群に加わった材料には,スピン・バレー結合した半導体,量子金属へと調整可能なイジング超伝導体,電荷密度波を調節できるモット絶縁体と考えられる材料,エッジ輸送を示すトポロジカル半金属などがある。しかし,固有の磁性を示す二次元結晶はこれまで発見されていなかった。そうした結晶は,センシングからデータ記憶まで,多くの技術に役立つと考えられる。理論的には,有限温度における二次元等方的ハイゼンベルク模型では,マーミン-ワグナーの定理によって,磁気秩序は禁止されている。しかし,この制約は磁気異方性によって解かれ,例えば,二次元イジング強磁性の発現が可能になる。今回我々は,磁気光学カー効果顕微鏡法を用いて,単層の三ヨウ化クロム(CrI3)が,面外スピン配向を示すイジング強磁性体であることを実証する。単層のキュリー温度は45Kで,バルク結晶のキュリー温度である61Kよりわずかに低いだけであり,この結果は,層間結合が弱いことと一致している。さらに,今回の研究では,層に依存する磁性相が示唆されており,ファンデルワールス結晶に特有の厚さ依存性の物理的特性が明らかになった。注目すべきことに,2層CrI3ではメタ磁性効果によって磁化が抑制されるのに対し,3層CrI3では,バルク結晶に見られる層間強磁性が復活した。今回の研究は,磁気エレクトロニクスの実現に向けた電気的制御,界面現象発現のためのファンデルワールス工学など,原子レベルの薄さの材料の特異な特徴を利用する磁性研究の機会を生み出す。Copyright Nature Japan KK 2017
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その他の無機化合物の磁性 
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