抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2011年3月11日発生した東日本大震災は,周辺に甚大な災害を与え,なかでも東京電力福島第一原子力発電所の1~4号機の燃料損傷,放射能漏出,という重大事故を発生させた。このような悲惨な事故の発生原因として,原子力発電所の津波対策の不備,特に非常用炉心冷却系のポンプ駆動用ディーゼル発電機,重要な配電盤,等が多量の海水流入により作動不能になったこと等を挙げ説明した。また,燃料格納容器の過温破損やベント系に大きな課題があることも分かった。海外の津波対策への取組状況を米国デュアボロキャニオン発電所の地震津波対策,米国ビーチボトム発電所の洪水対策,台湾の金山原子力発電所におけるヒートシンクの設置および津波の侵入防止対策,を説明した。速やかに放射能を漉し取るフィルター付きベント等,海外における参考にすべき対策の動向を紹介した。さらに,近年,国内の各発電所が施工している,世界最高水準を目指す地震・津波対策とその目標を紹介した。