抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Kendigらは,1981年に,シドニーにおける高齢者のパーソナルネットワークに関する調査を行った。本論文の目的は,彼らの知見がメルボルンにおける高齢女性にもまだ適用できるか否かを確認することである。この目的のために,2005~6年にメルボルンの内部郊外の地方自治体地域において,65~79歳の高齢女性の調査を実施した。データの分析は以下の4つの点を明らかにした。第一に,高齢女性のパーソナルネットワークは,主に親族関係から成り,続いて友人関係が続いた。彼女らは,彼女らの社会的関係の大部分をメルボルン内に有し,彼女らの住居の10km圏内において72.6%の友人関係を維持していた。第二に,高齢女性の16.2%だけが子供(達)と同居していたが,子供(達)が彼女らの住居の5km圏内に居住していた高齢女性が多くあった。このことから,彼女らの子供(達)と同居および/または子供(達)が彼女らの住居の5km圏内に居住している高齢女性は,65.4%に達した。第3に,非英語圏の国から移住した高齢女性は,彼女らの子供(達)と同居する傾向があり,彼女らの子供のほとんどは,彼女らの5km圏内に居住する傾向があった。したがって,このような高齢女性は,多くの親族関係を5km圏内に有し,近距離においてわずかな家族関係を維持していた。第四に,親族は,彼女らの子供(達)が近くに住む傾向があるため,高齢女性に様々な種類の社会的支援を提供する強力な源泉であった。全体的に考えると,「コミュニティ存続」の視点は「喪失」または「解放」の視点よりもメルボルンのデータとより整合している。メルボルンの高齢女性は,子供(達)と同居する傾向がシドニーの高齢者よりも強く,また,成人した子供が高齢の両親の近くに居住する傾向が,後者よりも前者の方が強かった。(翻訳著者抄録)