抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿の目的は,インドの空間構造を明らかにするために,統計的手法を用いてインド全体から就業機会の分布について検討を加えることである。その際に,2011年国勢調査のBシリーズを用いるとともに,県を単位地区として分析を行った。まず労働力状態,産業別就業者,従業上の地位といった就業機会にかかわる34変数をとりあげ632地区を行とする地理行列を作成した。これをもとに主成分分析を行った結果,6つの主成分を見出すことができ,それぞれに次のような名称を与えた。すなわち,第1主成分「大都市の多様な就業機会」,第2主成分「公的な部門に支えられた就業機会」,第3主成分「農業および製造業での安定的な就業機会」,第4主成分「農村部の限定的で不安的な就業機会」,第5主成分「短期の就業機会」,第6主成分「鉱業及び採石業に支えられた就業機会」である。加えて,固有値の大きな第1主成分から第4主成分の主成分得点についてクラスター分析を行い,5つの地区類型を見出した。特に,大都市を示す類型を明確に見出すことができ,それは,岡橋が仮説的に提示した「メガ・リージョン」と整合性をもった分布を示す。今後,集積の経済との関連においてその内部構造について検討を重ねていく必要があるだろう。(著者抄録)