抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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蛇紋岩化は,熱水場における微生物群集を支持する分子状水素(H2)を生成する。H2は,かんらん石と輝石中の第一鉄の酸化から第二鉄への酸化と,その結果としての酸化鉄(磁鉄鉱またはヘマタイト)型から生じる。しかし,H2と酸化鉄の形成を制御する機構はほとんど制約されていない。本研究では,かんらん石(<5%輝石),斜方輝石,かんらん岩について,311°Cと3.0kbarでの蛇紋岩化実験を行った。その結果,かんらん石と斜方輝石が個々に塩水出発溶液と反応すると,蛇紋岩と酸化鉄が形成されることが分かった。オリーブ由来の蛇紋岩は,一次かんらん石(9.86wt.%)より著しく低いFeO含有量(6.57±1.30wt.%)を有し,一方,斜方輝石由来蛇紋石は,一次斜方輝石(6.24wt.%)のそれに匹敵するFeO含有量(6.26±0.58wt.%)を有した。かんらん石に関する実験において,かんらん石は,蛇紋岩と酸化鉄によって置き換えた。しかし,輝石は単に蛇紋岩に変換した。20日後に,かんらん石由来蛇紋石は8.18±1.56wt%のFeO含有量を有し,かんらん石のみの実験で生産された蛇紋石のそれよりも有意に高かった。対照的に,斜方輝石の後の蛇紋岩は,一次斜方輝石よりわずかに高いFeO含有量(6.53±1.01wt.%)を有した。単斜輝石由来の蛇紋岩は,その親鉱物より著しく高いFeO含有量を含んでいた。120日後に,かんらん石由来蛇紋石のFeO含有量は有意に減少した(5.71±0.35wt.%)。一方,斜方輝石由来の蛇紋岩のFeO含有量は同じ期間にわたって増加した(6.85±0.63wt.%)。このことは,酸化鉄がかんらん石の蛇紋岩化後に優先的に生成したことを示唆している。かんらん岩中の輝石は,蛇紋岩化過程の間,かんらん石からいくらかのFeを得て,それは酸化鉄生産の減少に導いたかもしれない。かんらん石と斜方輝石から誘導された蛇紋石中のFeO含有量とSiO2またはAl2O3含有量の間の相関は,アルミニウムとシリカが酸化鉄の生産を大きく制御することを示す。他の研究者によって報告された天然蛇紋岩からの結果とデータに基づいて,酸化鉄の生産が非常に低いとき,アルミニウムはかんらん岩の蛇紋岩化の初期段階でより影響力があり,一方,シリカは後期段階での酸化鉄生産に大きな制御を持つ可能性があることを提案した。Data from Wanfang. Translated by JST【JST・京大機械翻訳】