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J-GLOBAL ID：201802217654841746   整理番号：18A0630413

山地河川の土砂移動 細粒土砂の液相化が土石流挙動に及ぼす影響とその要因に関する検討

Study on fine sediment phase change factors and influence on debris flow behavior

著者 (5件)： 中谷加奈 (京大 大学院農学研究科) ,  古谷智彦 (日本工営) ,  長谷川祐治 (京大 防災研) ,  小杉賢一朗 (京大 大学院農学研究科) ,  里深好文 (立命館大 理工)
資料名： 砂防学会誌  (新砂防)
巻： 70  号： 6  ページ： 3-11  発行年： 2018年03月15日 
JST資料番号： G0196A  ISSN： 0286-8385  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 山地河川では,土砂移動が起こり,土石流のような高い土砂濃度を有する流れは住宅地に大きなを被害をもたらす。急峻な山岳地域における土砂移動に関する多くの研究が存在するが,それらの大部分は大規模な堆積物に焦点を当てている。しかし,土砂の分布は細粒粒子から大きな岩までと広く,流動特性は異なるように思われる。最近,火山地域で細粒粒子を高濃度に含む土石流が発生し,これらは岩石を多く含む土石流と比較して高い流動性を示すことが報告されている。土石流シミュレーションにおいて,大きな流体密度を設定することによって細粒土砂の相変化を考慮する方法を提案し,その結果から実際の事象を説明した。しかし,細粒土砂を伴う土石流の機構と挙動は明らかではない。流出プロセスを予測するためには,液相中での細粒土砂の挙動とその影響を明らかにすることが重要である。本研究では,細粒土砂と粗粒土砂とによる水理実験を行った。異なるサイズの粒子が存在する場合,または細粒土砂と粗粒土砂との混合比が異なる場合,細粒粒子の一部が液相密度を増加させるのに寄与していることを推定した。密度増加は摩擦速度と沈降速度の比,および細粒土砂の粒径と濃度に影響されることがわかった。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *山地河川 ,  *土石流 ,  *細粒土 ,  液相 ,  濃度 ,  移動 ,  土砂流送 ,  シミュレーション ,  実験 ,  微粒子 ,  流動性 ,  堆積物 ,  山岳地 ,  混合比 ,  岩石 ,  沈降速度
準シソーラス用語： 水理実験 ,  土砂移動 ,  土砂濃度 ,  摩擦速度

分類 (1件)： 一般,砂防工学  (RC12010B)

引用文献 (23件)：

• 江頭進治・芦田和男・矢島啓・高濱淳一郎(1989):土石流の構成則に関する研究,京大防災研年報,No.32, B-2, p.487 -499
• 江頭進治・本田尚正・安東容輔(1996):地すべり堆積土砂の二次侵食による土砂流出,水工学論文集,Vol.40, p.863 -868
• 江頭進治・佐藤隆宏・千代啓三(1994):砂粒子を高濃度に含む流れに及ぼす粒子径の影響,京大防災研年報,No.37, B-2,p.359-369
• 江頭進治・伊藤隆郭(2004):土石流の数値シミュレーション,日本流体力学会数値流体力学部門Web会誌, Vol.12, No.2, p.33-43
• 江頭進治・宮本邦明・竹林洋史(2016):崩壊に伴う土石流・泥流の形成と規模の決定機構,砂防学会誌,Vol.68, No.5, p.38-42

タイトルに関連する用語 (8件)： 山地河川 ,  土砂移動 ,  細粒 ,  土砂 ,  液相 ,  土石流 ,  挙動 ,  要因