抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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新たな形質を付与した新奇観賞用ストック(Matthiola incana)を作出することを目的とし,ストックを種子親,ナイトセントストック(M.longipetala),ダイコン(Raphanus sativus)およびハクサイ(Brassica rapa)等の各種アブラナ科植物を花粉親とした交配を行った。胚珠培養により,各々の組み合わせから雑種植物を得ることができたが,そのほとんどは子葉展開後に褐変化して枯死した。一方,ストックを種子親,ナイトセントストックを花粉親とした交配組み合わせのとき,わずかに1個体で雑種(Mil-1)の作出に成功した。核DNA量,RAPD分析によりMil-1は両親の雑種複二倍体であることが示唆された。Mil-1の花器および葉の形態形質は両親の中間型を示していたが,葉は大型化していた。今後,Mil-1はストックの形質を改良する上で貴重な橋渡し種となると考えられる。(著者抄録)