抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2016年4月14日の日本時間午後9時26分において11kmの深さでマグニチュード6.5の地震が熊本県熊本地域を襲った。いくつかの地震が観測されたが,益城町で震度7(本論文では,気象庁,JMA地震強度スケールを用いる)が観測され,熊本市の広い領域において震度6弱が観測された。さらに,4月16日の日本時間午後1時25分において12kmの深さでマグニチュード7.3の地震が発生し,最大震度7が観測された。24時間内で連続して2回観察された震度7の地震は非常に稀である。4月14日の地震は前震であり,4月16日の地震は本震であることをその後発表された。熊本・大分県の多くの場所で建物に深刻な損傷が確認されたが,免震構造の建物「免震建物」は,住民,利用者を安全に保ち,地震後に問題なく使用されることができた。「耐震建物」,つまり耐震構造を有する建物の大部分は崩壊を回避したが,家具転倒,光固定具転倒,給水管破裂,および柱,梁,壁に現れる亀裂のような損傷などの被害を受けた。熊本県では,熊本地震が発生した時点で,建設中の4例を含む24の免震建物があり,これらの17を調査した。大部分は集合住宅,医療施設,オフィス,倉庫である。建物の内側と外側の損傷レベルを視覚的にチェックし,同時に,建築物の利用者と管理者にインタビューした。熊本で連続して発生した震度7の地震では,免震建物は機能的に非常に良好であることを実証した。本論文では,地震時の免震建物とユーザの発言を紹介した。(翻訳著者抄録)