抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現在,建設業は多量の廃棄物を発生させ,それは多くの欧州諸国において,総産業廃棄物の30%以上を占める。消費される材料と関連して発生する材料廃棄物の大部分は,廃棄物が今日いかに非持続可能的に扱われてきたかを示している。一般的に,この不十分な性能は,資源利用の非効率性を引き起こす施工過程の動的で多様な特性に起因する。この分野における改良が様々な方法で求められている。この点において,効率的な資源管理と制御のための4D-CADの使用は,広範な調査がなされていない大きな可能性がある分野である。最近のアプリケーションは肯定的な結果を示している。例えば,アニメーションによってプロジェクト可視化を自動化するために施工過程をデジタルオブジェクトに接続することによって,建設における建物要素の最適な設置タイミングを示すことができる。したがって,効率の悪い計画解決策を特定する可能性が増加し,改良案を示すことができる。さらに,建設されたものと計画を比較することによって施工過程の全体に亘ってプロジェクト進捗を監視および管理できる。本研究において,解体プロジェクト計画のために4D-CADを採用した。この点において,しばしば経験に頼っている意思決定を付加的に支援するために,工程シミュレーションを利用した。それに関して,発生した廃棄物の体積と資源移動の最適タイミングを4D-CADによって定量的に推定した。4D-CADのフリーソフトウェアであるBlenderを使用し,解体プロジェクトのための衝撃シミュレーションツールを開発した。物理学とゲームエンジンを用い,物理学法則に従って自動的に解体をシミュレートした。さらに,Graphical User Interphase(GUI)の開発にPythonプログラミングを使用した。時間経過の衝撃に関するシミュレーション結果は,i)機械使用とii)廃棄物発生という2つの変数から変化した。シミュレーションに記録されたアニメーションも,視覚教材としてユーザのより良い理解に有用であった。ツールのテストは,BIMを通して創造した5層建物モデルのシミュレートされた解体にかかわった。評価した変数には,種々の解体戦略の機械の生産性と発生する廃棄物の経時変化を含めた。機械の生産性の時間経過の結果は,種々の解体過程の(非)効率を明らかにした。廃棄物発生データは原(材料)のタイプと位置によって分類した;複数要素廃棄物回収プラン(例えば,機械輸送経路,収集順序とタイミング)の基礎を形成する解体サイトマップの上に,廃棄物分布と純度水準を表示した。この過程は,純度水準と廃棄物回収率の増加による廃棄物収集方法の定義を支援した。研究の制約は,簡素化した解体方法(例えば,単一の解体機械と自由落下崩壊)の利用を含んでいる。要約すれば,本研究の目的は,工事中における解体廃棄物のリサイクル水準を高めることである。そのために,物理学とゲームエンジンに結合された4D-CADを可能にするBIMを用い,建物解体からの廃棄物を推定し品質を特定するためのシミュレーションツールを開発した。調査した変数は,代替の解体過程における機械衝撃力と廃棄物出力であった。さらに,意思決定を支援するために「廃棄物分布マップ(WDM)」を作成した。本研究は,建物解体廃棄物のリサイクリングに適用する計算の著しい進歩を示し,建物解体戦略の定義に利用可能な情報の品質を著しく向上させる。研究の更なるステップは,負荷解析,廃棄物分布,および廃棄物の純度の精度水準を,解体後の廃棄物処理の意思決定を支援する水準まで高めることを含んでいる。(翻訳著者抄録)