文献

J-GLOBAL ID：201802222681468969   整理番号：18A1311149

磁石でつくる室温でも安定な世界最薄の有機分子膜-磁性3d電子状態と分子π軌道との強固な結合

著者 (3件)： 山田豊和 (千葉大 大学院工学研究院) ,  山田豊和 (千葉大 分子キラリティーセ) ,  稲見栄一 (高知工科大 システム工学群)
資料名： 化学  (Chemistry)
巻： 73  号： 8  ページ： 44-48  発行年： 2018年08月01日 
JST資料番号： F0095A  ISSN： 0451-1964  CODEN： KAKYAU  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ・一般的なデバイスは,ほとんどが室温環境で動作するため,室温でも安定で熱拡散しない単分子膜が必要。
・作製した単分子膜を,原子分解能をもつ走査型トンネル顕微鏡を用いて構造を詳細に観察。
・一見安定に見えても,微視的レベルではエッジ部分で,熱拡散する分子の脱離,吸着が絶えず発生して,形状が不安定であることを発見。
・そこで,分子の基板として,表面のFermi準位近傍に局在3d電子状態をもつ鉄磁石表面を利用。
・3d電子状態Fe(001)と有機分子フタロシアニンのπ軌道の混成による強結合が発現し,フタロシアニン分子膜の厚さを極限の単分子厚さ,約0.3nmまで薄くしても室温で,熱拡散しない安定な膜が作製できることが判明。
・Fe(001)基板表面がフタロシアニン分子で埋め尽くされた上に2層目のフタロシアニンが成長。

シソーラス用語： *単分子層 ,  *鉄 ,  *磁石 ,  結晶面 ,  *薄膜成長 ,  熱拡散 ,  電子状態 ,  π軌道 ,  走査型トンネル顕微鏡 ,  分解能 ,  吸着 ,  脱着 ,  基板 ,  膜厚 ,  *大環状化合物 ,  窒素複素環化合物 ,  架橋化合物 ,  芳香族縮合化合物
準シソーラス用語： 基板効果 ,  金属基板 ,  原子分解能 ,  脱離 ,  *単分子膜

分類 (1件)： 有機化合物の薄膜  (BK14070L)

物質索引 (1件)： フタロシアニン

タイトルに関連する用語 (8件)： 磁石 ,  室温 ,  世界 ,  有機分子 ,  磁性 ,  3d電子 ,  分子 ,  軌道