抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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両親媒性物質だけでなく非両親媒性またはπ-共役分子も,合理的に設計された場合,液体媒体中で自己集合し,明確な大きさを持つ離散管状構造を形成することが分かっている。本レビューは,自己集合により自然に有機ナノチューブ(ONTs)を生成する分子構築ブロックの大部分を対象とする。ONTsとカーボンナノチューブ(CNTs)の間の合成手順と物理的性質の比較から出発して,自己集合ONTsの形成機構の分類を論じた。次に,自己集合の膜-またはシート-系,ナノリング-またはナノトロイド-系,スタッキング-系および超分子スタッキング-系経路を中間構造の存在または不在に関連して記述した。膜-またはシート-系機構に関して,各構築ブロックの分子設計と機能性,および得られたONTsの大きさを,アミノ酸,胆汁酸,炭水化物,ヌクレオチド,光応答性両親媒性物質,機能性染料,縮合芳香族化合物,炭素同素体,複素環化合物,ペプチド誘導体および外の関連分子の自己集合特性の観点から考察した。ナノリングまたはナノトロイド構造により媒介されるONT形成を特徴づけるために,ナフタレンジイミド,ポルフィリンおよびアゾベンゼン両親媒性物質を導入した。次に,環状ペプチド,高分子環状ペプチド,およびペプチドヘリックスを,ONTsのスタッキング-系自己集合をもたらす構築ブロックとして記述した。トリメシン酸,ピリミドピリミジン,フェロセン芳香族化合物,およびベント-形または環状芳香族両親媒性物質についてもまた,ONTsへの超分子スタッキングの観点から考察した。最後に,実用化に向けてのONTsのさらなる開発のための現在重要ではあるが重大な課題について述べた。(翻訳著者抄録)