抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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聴覚障害者がより映画を楽しめる日本語字幕の普及を促すために映画のBGMに焦点を当て,BGMの雰囲気を現した顔アイコンを用いた字幕化の手法を提案し,その有効性を検証した。顔アイコン字幕,BGMの雰囲気を記述化した字幕,コントロール(音符マークを付けた既存の字幕)の3種類の字幕を実験で比較した。実験では,約3分間に抜粋した映画を健聴者と聴覚障害者に鑑賞してもらい,SD法による印象評価と質問紙を使用した評価を行った。聴覚障害者に対してはインタビュー調査も行った。その結果,健聴者,聴覚障害者ともに,BGMの雰囲気を提案手法で字幕化することで内容の理解の手助けになることが明らかとなった。顔アイコン字幕と記述化字幕の比較においては,健聴者実験では,質問紙の結果より,BGMの字幕化に顔アイコンを用いることで内容の理解の手助けになることが明らかとなった。しかし聴覚障害者への質問紙とインタビュー結果では,BGMの字幕化に記述化字幕を用いることで内容の理解の手助けになることが明らかとなった。聴覚障害者にとっては記述化字幕の方が分かりやすかったという意見があり,曲や映像によっては,曲に対する詳しい説明が求められていることが示唆された。(著者抄録)