文献
J-GLOBAL ID:201802227521754634   整理番号:18A1418212

脳の知的情報処理ダイナミクスを活用した高性能・高信頼エレクトロニクスシステムの研究開発

Research and Development of High-performance and Reliable Electronics System Utilizing Intelligent Information Processing Dynamics of the Brain
著者 (1件):
資料名:
号: 32  ページ: 208-215  発行年: 2018年06月 
JST資料番号: L5491A  ISSN: 0919-3383  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
従来の集積回路においては,ECC(誤り訂正符号)等を用いた冗長化により,生じた誤りを訂正する機能を付加する技術がしばしば用いられる。本技術はシステムの信頼性向上において有用ではあるものの,冗長化にともなう処理性能低下,消費電力増大といったデメリットが存在する。さらに,冗長化による信頼性向上の度合いは,冗長ビットの長さに大きく依存するため,信頼性を高めようとすればするほどこの問題はより深刻になる。半導体素子の極限的微細化にともない,環境放射線などの外的要因による誤作動の発生率の上昇は著しいものがあり,動作時の信頼性を如何に確保するかが超微細半導体素子および次世代素子を集積回路に適用する際の主要なボトルネックになっている。一方,人間の脳は,入力された信号(例えば視覚による画像や聴覚による音声)が情報の欠落,あるいは誤りを含んだものであっても,それまでの経験や記憶に基づいて情報を補完あるいは訂正し,適切に処理を行う。これらは人間にとってはなかば無意識的に行うことが可能な処理である一方,集積回路にとっては極めて困難な処理であるといえる。もし,集積回路自身が,システム内を伝搬する信号に存在する本質的な性質や相関関係を創発的に獲得し,その「文脈」に基づく推測を行うことができれば,冗長化を基本とする従来手法では達成し得ない高効率かつ高精度な誤り訂正が実現可能になると考える。これをふまえ,本研究では,脳の働きを模倣する高水準情報処理が持つパターン認識・学習能力を活用した高精度・高効率・高信頼データ処理技術の確立を目的とした研究を推進した。本研究の目標を達成する上で解決すべき課題として,DNN,CNN等の脳型アルゴリズム全般が内部的に確率的な動作を含むことに起因する偽陽性判定,すなわち,エラーを含まない情報を含む情報と取り違えてしまう問題があった。本研究では,従来の高信頼化技術とのハイブリッドアルゴリズム,およびノイズ条件に応じた適応的な学習アルゴリズムを融合することにより,本問題の解決を図った。また,ハードウェア実装の観点では,アルゴリズムの複雑な構造に起因する回路面積や電力の増大が懸念されたため,学習に用いるパラメータの分解能と学習効率の関係性の導出,ならびにハードウェア実装に適したアルゴリズムの採用と改良を通し,ハードウェア記述言語によるプロトタイピングをふまえた上で,最終的な評価を行った。具体的な成果としては,(1)素子の確率的動作を考慮した高信頼LSI設計技術,(2)時系列特徴を活用したチップ内データ転送誤り訂正技術,および(3)時系列特徴を活用した車載ネットワーク向け不正侵入検出技術,について研究を推進し,その有効性を示した。(著者抄録)
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (3件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
集積回路一般  ,  符号理論  ,  人工知能 

前のページに戻る