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J-GLOBAL ID：201802231081955166   整理番号：18A0376872

ベッコウタケ接種に対する生立木樹幹二次木部の反応

Changes in the Secondary Xylem of the Living Stem of Four Tree Species in Response to Inoculation with Perenniporia fraxinea

著者 (7件)： 上田幹朗 (北海道大学大学院農学研究科) ,  堀千明 (北海道大学大学院農学研究院) ,  堀千明 (北海道大学大学院工学研究院) ,  玉井裕 (北海道大学大学院農学研究院) ,  山岸祐介 (北海道大学大学院農学研究院) ,  宮本敏澄 (北海道大学大学院農学研究院) ,  佐野雄三 (北海道大学大学院農学研究院)
資料名： 木材学会誌  (Journal of the Japan Wood Research Society)
巻： 64  号： 1  ページ： 1-9(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： F0852A  ISSN： 0021-4795  CODEN： MKZGA7  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ベッコウタケ(以下同菌)に感染する頻度が高いと報告されているハリエンジュ,エゾヤマザクラ,同じく低いとされるハルニレ,アカエゾマツの各立木樹幹の地際部と胸高部に同菌を接種し,菌糸の蔓延状況や材組織で生じる反応を比較した。接種孔付近の材組織には,ハリエンジュ,ハルニレでは濃い変色と水分の集積,アカエゾマツでは淡色化と脱水など,樹種毎に特徴的な変化が生じたが,地上高による違いは見られなかった。接種した菌はハリエンジュ,エゾヤマザクラの地際部からのみ検出された。菌糸による細胞壁の分解も両種の地際接種部の変色材では認められた。接種孔近傍の材組織において,アカエゾマツでは樹脂の堆積,他の広葉樹3種では細胞閉塞物の堆積が観察された。以上から,同菌に対する抵抗性は樹種間,地上高間で異なると言える。また,同菌に対する抵抗性と水分集積などの材組織で生じる反応との間に明確な関連性はないと考えられる。(著者抄録)

シソーラス用語： *サルノコシカケ科 ,  *木材腐朽菌 ,  林木 ,  森林 ,  *解析 ,  樹幹 ,  ハリエンジュ ,  サクラ属 ,  菌糸 ,  *木材性質 ,  材料試験
準シソーラス用語： *ベッコウタケ ,  森林立木 ,  枯れた立木 ,  *樹幹解析 ,  エゾヤマザクラ

著者キーワード (5件)： susceptibility to infection ,  white-rot ,  Perenniporia fraxinea ,  inoculation test ,  xylem

分類 (1件)： 木材の性質・構造  (FF05020Z)

引用文献 (16件)：

• 1) 清水淳子, 福田健二, 池本三郎:いずみ野駅前通桜並木におけるベッコウタケの分布. 樹木医学研究 13(2) , 83-84 (2009).
• 2) 中逵正人, 高橋由紀子, 松下範久:べっこうたけ病罹病イヌエンジュの樹体内における菌類の空間分布. 樹木医学研究 19(1) , 48-49 (2015).
• 3) Giordano, L., Sillo, F., Guglielmo, F., Gonthier, P. : Comparing visual inspection of trees and molecular analysis of internal wood tissues for the diagnosis of wood decay fungi. Forestry 88 (4) , 465-470 (2015).
• 4) Guglielmo, F., Bergemann, S. E., Gonthier, P., Nicolotti, G., Garbelotto, M.: A multiplex PCR-based method for the detection and early identification of wood rotting fungi in standing trees. J. Appl. Microbiol. 103 (5) , 1490-1507 (2007).
• 5) 伊藤一雄:“樹病学大系III”, 農林出版, 東京, 1974, pp.143-145.

タイトルに関連する用語 (3件)： 接種 ,  立木 ,  樹幹