抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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飛騨高山地域における主要生産としての木工家具の形成は,飛騨産業株式会社の前身である中央木工株式会社の設立により始まった。したがって,飛騨地域における家具の歴史を解明するために,同社を歴史的に分析することが重要である。曲木折り畳み椅子はその主な製品の一つであり,特に着目する必要がある。1928年における生産開始以来,日本の多様な集会場において,曲木折り畳み椅子は重宝された。また,アメリカへの輸出が1936年に開始された時,同社の中核製品の一つになるまでの人気があった。しかし,第二次世界大戦の勃発後に,それは低下する経過を辿った。それにもかかわらず,飛騨産業株式会社が生産した曲木折り畳み椅子は,飛騨地域における内装産業の発展に大きく貢献したことは確かである。しかし,同社による飛騨における曲木折り畳み椅子の変遷に関する研究はまだ行われていない。そこで,本論文では,飛騨産業株式会社における曲木折り畳み椅子の,誕生,発展から衰退に至る変遷を解明することを目的とした。分析は,変遷過程を3つの時代に分けて行い,即ち,金属統制以前,金属統制中及び第二次世界大戦以後である。本論文では,飛騨地域,或いは日本一般における木工家具の変遷を明らかにしたことに大きな意義を有する。(翻訳著者抄録)