抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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イワテヤマナシ(Pyrus ussuriensis var.aromatica)は,日本の東北北部に野生するナシの種である。いくつかの地方栽培品種と野生個体の中には,良い香りのある果実を生んでいるものもある。イワテヤマナシは,ニホンナシ品種のほとんどすべてが香りが乏しいため,ニホンナシ(P.pyrifolia)の育種における果実フレーバーのドナーとして貴重な生殖質を提供する可能性がある。著者らは,イワテヤマナシの野生植物(i0830)である2つの地方品種「三苗木」と「夏なし」,日本のナシ品種「コスイ」,およびヨーロピアンナシ品種「ラフランス」の比較香気抽出希釈分析(AEDA)を行い,果物の香りを特徴づけた。その後の主成分分析(PCA)では,イワテヤマナシの16種系統からの幅広い匂い濃度との様々な組み合わせで11種類の香り化合物が出現した。エチルエステル群において顕著に示された地方品種「ナツナシ」の2つの系統は,ニホンナシ育種に役立つ可能性がある。(翻訳著者抄録)