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J-GLOBAL ID:201802232684711483   整理番号:18A0759083

高知県四万十町興津における津波堆積物調査(予報)

A preliminary report on paleotsunami study in Okitsu lowland, Kochi Prefecture, western Japan
著者 (5件):
資料名:
号: 17  ページ: 31-38  発行年: 2017年12月28日 
JST資料番号: F1244A  ISSN: 1883-9681  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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南海トラフに沿った沈み込み帯地震により発生した大津波は西日本の高知県に影響を与えてきた。約1300年を通した歴史的記録は巨大地震(M ~8)が南海トラフに沿って100~200年の間隔で起こったことを示している。しかしながら,歴史的文献は16世紀以前には比較的少ないので,この期間に発生した地震のマグニチュードや破壊地域を評価するのは困難である。津波堆積物は長期間の地震履歴,マグニチュードや破壊地域を再構築するための基礎データを提供する。それ故に南海トラフ西部に面している高知県での津波堆積物を調査した。興津低地から長さ15mと20mの2本のコアサンプルと長さ4mのジオスライスを採取した。低地の下の堆積物は深さ1~15mの間はほとんどシルト質粘土からなる。深さ2mよりも浅いところのシルト質粘土は海の影響を思わせる豊富な貝殻片を含んでいる。シルト質粘土にはいくつかの薄い砂層やおよそ40cm厚さの変則的な砂層(砂層A)が挟在している。微細から中くらいの砂で構成されるイベント堆積物(砂層A)は明瞭な基底境界や上方に微細粒子をもっている。研究現場は小さく,大洪水をおこすことができないような小さな流れによりできた孤立した低地である。従って,砂層Aは恐らく海洋洪水や津波,あるいは暴風高潮により形成された。砂層Aの堆積年代は試料の上と下から得られた植物化石の放射性炭素年代測定に基づき紀元410~550年であると推定される。(翻訳著者抄録)
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分類 (2件):
分類
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堆積岩岩石学  ,  堆積環境,層相 
引用文献 (21件):
  • 阿小島功(1978)低地の微地形と海水準変動(2)-吉野川下流平野および四万十川河口平野-.地理学評論,51,643-661.
  • Bronk Ramsey, C. (2009) Bayesian analysis of radiocarbon dates. Radiocarbon, 5, 337-360.
  • 羽鳥徳太郎(1981)高知県南西部の宝永・安政南海道津波の調査-久礼・入野・土佐清水の津波の高さ.地震研究所彙報,56,547-570.
  • Ishibashi, K. (2004) Status of historical seismology in Japan. Annals of Geophysics, 47, 339-368.
  • 石橋克彦(2014)南海トラフ巨大地震.岩波書店. 205pp.
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