抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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我々の社会には,災害復旧の手順や投資ポートフォリオの最適化など,様々な要素の組み合わせの中から最適なものを選択する「組合せ最適化問題」が存在する。組合せ最適化問題は,要素の数が増えると組み合わせの数が爆発的に増えるため,問題によっては汎用コンピュータでは現実的な時間内で解けないものがある。このような組合せ最適化問題を高速に解くアーキテクチャーとして,量子コンピュータの研究開発が進んでいる。しかし,現在の量子コンピュータは,安定動作や対応可能な問題の規模に課題がある。また,量子コンピュータに問題を解かせるためには,組合せ最適化問題をイジングモデルに変換する必要がある。これらの課題を解決するために,富士通は量子コンピューティングに着想を得た新しい計算機アーキテクチャーによる「デジタルアニーラサービス」を2018年5月にリリースした。本稿では,お客様が抱える組合せ最適化問題をデジタルアニーラで解決する技術である問題の数式化と,QUBO(Quadratic Unconstrained Binary Optimization)への変換について解説する。また,デジタルアニーラによって新しいコンピューティング市場をグローバルに創生していく富士通の取り組みについて述べる。(著者抄録)